「時間が許す限り頑張る」
中学生・高校生の頃、時間がある限りソフトテニスの練習をしていた。
朝練の30分間の練習をして、授業の合間には早弁をし、昼休みには20分ほどの練習、そして夕方の部活。
また日曜日の部活の後には、個人的な練習を3時間ほど。
どこかで聞いた「一流の選手になるためには1万時間の練習が必要」という言葉を鵜呑みにしてとにかく練習をすれば試合に勝てると思っていた。
だからとにかくすべての時間をテニスの練習に充てないと!
今まで教えてくれたコーチのためにも勝たないと!
テニスが楽しいという気持ちよりも、期待している誰か(親・コーチ)のために勝たないと!という気持ちでいっぱいだった。
「頑張る」を続けた結果
けれど、試合で得られた結果は県の大会でベスト8。
目標としていた県の上の大会に出る事は叶わなかった。
こんなに練習をしているのに何が足りなかったんだろう?
頑張った先に残ったのは「もうテニスをやりたくない」という虚しさと、「あぁもう頑張らなくていいんだ」という安堵感だった。
残念ながら頑張りの先に「結果」はついてはこなかった。
今と昔のテニスへの向き合い方
部活動を引退してからおおよそ10年。社会人になってからまたテニスを始めた。
多い時は週に2回テニスをするし、少ないときは月に1回程度。
周りの人に恵まれているおかげで、好きな時に好きなだけテニスができる環境に身を置かせていただいている。
初めににテニスの練習に行ったときは必ず毎回練習に参加しないといけないのかと、恐る恐る参加をしたが、そうでもないらしい。
テニスは本来楽しむもの。自分を苦しめるためにするものではない。
失敗しても笑い飛ばして、次取り返せばいい。
ほどほどに練習を楽しく頑張っていると心の余裕ができる。
だから試合になってミスをしても、挽回する方法がいくつも見つかる。
そのおかげか、現役の学生と試合することになっても同等に戦うことが出来る。
学生のことでは到底戦えなかったであろう相手と互角で戦うことは爽快でこれまた癖になる。
自分の場合はどうやら限界まで自己を追い詰めて頑張るという選択よりも、心の余裕をもって取り組むことが良い結果のスパイラルに持って行けるのではないかと思う。
でも昔の自分にも感謝している
結果、限界まで「頑張ること」は結果が付きにくいということが分かった。
ただ昔の自分の頑張りがあったからこそ、ある程度までテニスの技術を磨くことができ、
今も続けるほど楽しくテニスができているということも事実。
昔の自分がさぼってほどほどにテニスをしていたら、今はもうテニスをしていないかもしれない。
だから、一時の自分を追い込む頑張りというのは無駄ではく自分の可能性を大きくしてくれるものになる。
初心者の内は練習に練習を重ね、ある程度上手くなれば「自分の好きなペース」で心の余裕を持ちつつ進めていくことが、物事を楽しく続けていく秘訣だと思う。
「頑張る」ことをやめてみた結果
テニスを楽しくできるようになったことが一番うれしい。