最近絵本を通じて母からの愛情に気づいた。
事の発端は知り合いの『古本市』の紹介。最近は本から遠ざかって日々を過ごしていたけど、その知り合いの言葉をきっかけに「そういえば絵本が読みたい」と思い絵本を購入しに行った。
購入したのは『パンダのおさじとフライパンダ』
すごくテンポがよくて、登場する動物たちもかわいく、終盤の「うわ~!!」と急展開するところが面白く、何度も自分と夫に向けて読み聞かせをしていた。
そこでふと『からすのぱんやさん』を思い出した。
昔自分が小さいころ熱を出したときに通っていた病院にはいつも『からすのぱんやさん』があり、母親に読み聞かせをしてもらっていて、「病院では、からすのぱんやさんを読んでもらえる!」と思っていた(笑)
そこから芋づる式に、いろいろなことを思い出した。
夜になると絵本を読んでもらいながら寝落ちをしていたこと、おばあちゃん家に行ったときには必ず本屋さんにも連れて行ってもらい、1冊本を買ってもらうのもすごく楽しみだった。
中学生にもなると有川浩さんの小説を母と共有しながら読んだ。
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話は変わって、わたしには妹がいる。
実家に帰省するたびに母と妹で推し活を一緒にしていてうらやましいって思っていた。妹は我慢することなく、好きなことに熱中していて、無理をしない生活を送っていた。
対してわたしが妹の年齢の頃は「我慢」をしていた。
妹が生まれてから母に「母がこの年齢の時はもうちょっと我慢してたよ?!」と言われてから我慢することが正なんだと思って一生懸命母の望むように我慢を頑張っていた。
そういうこともあってか、実家に帰るたびに「我慢せず暮らしている妹がうらやましい」と嫉妬なのか、恨めしいのかざわざわした気持ちになることが多かった。
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でも『からすのぱんやさん』を通して母にしてもらった事を思い出し一つ気づいた。
母は兄弟みんな平等にやりたいことをやらせてくれていた
例えば、高校生の頃わたしは朝から晩までテニスの練習をしていた。きれいな言葉でいうと、たくさんの時間をかけるとうまくなるから、でも実際は小さいころからテニスを続けてきたからやめられなかったし、試合が迫ってくるのが怖くて練習しない時間が耐えられなかったが本音。本当はやりたくなかった。
でも気づいたことは、このやりたくないけど頑張っているということも、母からするとわたしにとっての『やりたいこと』だった。
だから、妹がうらやましい?そんなことないなって思った。
自分も十分その『やりたいこと』をさせてもらったし、母からものすごく応援されていたと思う。
妹と自分が違うところは、やりたくてやっていたか、我慢してやっていたか。
それだけだと思う。
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このことに気づいて自分は、兄弟みんな平等にやりたいことをやらせてくれていたつまり母からすごく愛されていたんだなということが腑に落ちた。
すごく嘘みたいな話だけど、ここに気づいたらなんだかお腹の中がポカポカするようで何か守られている気がして温かかった。
母からすると「やっと気づいたか~」という感じだろうけど(笑)
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最後に絵本って大人になってからも心の中にずっと残っているんだって思った。
絵本に関わらずとも、有川浩さん、NARUTO、ワンピース、無駄な話なんて何一つない。それぞれの物語を通して過去の自分を思いだすことが出来る。
そして自分ができる事って、母にしてもらった事を誰かにもおすそわけすることなんじゃないかと思う。
家族の中で絵本を読んでみる、相手の好きなものに寄り添う、人の応援をする。
そしてまた人から優しくされて、たくさんもらった分自分が優しくなって・・・
愛情に気づくということはこれから良い方向に行くしかなくなるんじゃないかな?
そのきっかけを『絵本』を通して作っていけたらいいな。